基礎編 2. 金利の期間構造
2.7 まとめ
金利の期間構造について、長々と説明しましたが、まとめると以下の通りです。
- 国債の利回りや、金利スワップの市場実勢利回りなど、市場で観測される利回り(Par Curve)から、Discount FactorやZero Coupon RateやForward Rateを合成する事ができます。これらの利回りを繫いだものを、Discount Curve、Zero Rate Curve、Forward Curve、と呼び、これら全体を金利の期間構造(Term Structure of Interest Rate)と呼びます。
- イールドカーブを構築する方法は、大きくわけて
- パレメトリック法
- Bootstrapping + Interpolation法
- 短期金利の確率過程からAffine変換で求める方法
- Bootstrapping + Interpolation法により構築されたLIBOR-Swapカーブは、デリバティブズの時価評価に使われます。その構築方法に完全なものは存在せず、データソースの選択、市場環境と実勢レートをよく観察しながら、ケースバイケースで慎重に行う必要があります。
- 不用意なInterpolationの方法を取ると、Forward Curveに不自然な凹凸や波が発生するので、絶えずForward Curveの形状を注視しながら行う必要があります。
- 実務では、データソースとなる金融商品の日数計算方法や金利・価格の表示方法が様々であり、商品毎に細心の注意をしながらBootstrappingを行う必要があります。