2. "Implementing QuantLib"の和訳

Chapter IX   Conclusion (おわりに)

ここまで読んで頂いて感謝します。まだ Appendix にいくつかのアンコール用の記述が残っていますが、主要な内容については終了したので、最後のお別れの言葉に続いて後記を述べる時間です。 

書物を書くのは簡単な事ではありません。特にそれが初めての場合、全く鈍感な人で無い限り、オズの魔法使いが述べた、次の様な気持ちを巻き起こすでしょう。 

「恐ろしいか? 子供よ、お前が話しかけている男は、死人のような顔で笑い、悲運に対して冷笑し、破局の時に、ほくそ笑むような奴だ。」 …  「私は恐怖で身動きできませんでした。」 

長い間私にお付き合い頂いたので、私が書物を書く考えに至るまでに、かなり時間があったのはご存知かと思います。でも、もはや恐怖で固まった状態ではないので、いくつかの事項については、別の書き方があったのではないかと自問自答するのは、当然の事かと思います。また、最後まで到達すると、人間は往々にして反省モードに入るものです。特に、ビールを1~2パイント飲んだ後では。 

特に、前の Chapterを見直してみると、私は QuantLib に対する最も厳しい批判者であったかもしれません。私は、もし新たにコードを書くとしたら、どのように変更するかという点に、よりフォーカスしていました。(実際の所、ある読者の方が、私の説明を読んで、シミュレーション用に QuantLib を使わないことに決めた、という事を教えてくれました。私が、QuantLibの宣伝にいかに不向きか分るでしょう。) そこで、大声で言わせてください。プログラムコードについて説明する際、QuantLibライブラリーは、有能で善意ある協力者の方々が、限られた時間を割いて作り上げていったという事を、常に念頭におくようにしました。この本を書くにあたって、そう考えるのは簡単でした。なぜなら、その善意ある有能な開発者たちは、かつての私自身であり、私の友人達であったからです。しかし、批判的な意見を、今後のプログラミングで生かしていけば、我々にとってはいい事です。この批判意見が、すべてのプログラミングの世界で当て嵌まるとまでは言いませんが。 

これを心にとめて、QuantLibに対する様々な批判に対しては、あえて反論しません。この本のイントロダクションで、次の様に書きました。「私は、この本をQuantLibのユーザー用に書いていますが、QuantLibを使わないと決めた人にとっても、役に立つ事を望みます」と。私は、我々がなぜこのようなプログラムを書いたかについて理由を説明し、今なら別のやり方があれば、それについても説明しました。従って、読者の方は、自分自身でプログラムを書く時に、より選択肢が広がったと思います。イタリア人ジャーナリストのGiovannino Guareschiはよく言っていました” Il che e bello e istruttivo “。 

もし、この本が役に立ったら教えて下さい。 

 

 

<ライセンス表示>

QuantLibのソースコードを使う場合は、ライセンス表示とDisclaimerの表示が義務付けられているので、添付します。   ライセンス

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